ポルトガル語でガラスのことをビードロと言います。ビードロは鎖国時代にあって唯一、海外に開かれていた長崎にポルトガルから渡って来たガラス工芸。長崎ビードロの始まりです。ビードロは吹きガラスのことで、熱く溶かしたガラスをパイプの先に付け、シャボン玉を膨らます要領でおおよその形を造ります。その後、冷えて固まってしまうまでの短い時間を利用して、さまざまな工程をこなします。長崎ビードロを使用した製品には美しい藍色が特徴のグラスや"長崎ちろり"、吹くとぺこんぺこんという素朴な音を出す"ぽっぺん"などがあります。
"博多ちゃんぽん"は博多の秋祭りの放生会で売られる名物のガラス細工。5人の巫女さんが福岡市東区の筥崎宮の社務所で、薄いガラス表面にアクリル絵の具でコスモスやトンボなどを描き、特大から小形まで10種類、約2100個が売り出される。チャンポンは江戸~明治期に玩具として流行した民芸品。全国的には「ビードロ」と呼ばれますが、博多ではこの呼び名が親しまれています。