【ぼかし】薩摩切子は透明なガラスに色ガラスを2~5mm位に厚く被せ、これにカット(切子)をすることにより、その境を曖昧にしてぼかし(Gradation)をだした被せカットグラスです。
薩摩切子特有の厚いガラスの生地に、大胆かつ繊細に刻まれた美しいグラデーションの「ぼかし」。その模様は錦江湾の水面に反射した太陽光の輝きを表現をしているという。さらに盃を伏せると、桜島のシルエットになるのがなんとも愛らしい。
薩摩切子は、第28代薩摩藩主 島津斉彬が近代産業を移入した集成館事業の一環として鹿児島の磯地区に硝子方が設けられ、本格的に薩摩切子の製造が始められました。
長い年月の中で生まれた鹿児島県伝統的工芸品「薩摩切子」
この薩摩切子の生産上発生してしまう廃材(ガラス生地)を再利用したエコな切子を使ったアクセサリー作り体験が誕生!「eco-KIRI」。
研究の末できあがった美術工芸品。薩摩切子は源流をイギリス、ボヘミア、中国に求めながらも、日本風とも言える「ボカシ」を持った独特の美術品として世界のガラス工芸史上でも高く評価されました。
その緻密な細工と、クリスタルガラスでありながら暖かみのある印象、薩摩藩しか出せなかった紅色が一級の工芸品として注目され、酒器をはじめ銚釐や三段重ね、船形鉢など様々な切子が作られました。
現代でも、器の成形からカット・研磨までその全てが手作り。手作りのぬくもりと、しだいに色彩を薄めていくボカシとが相まって、日本風とも言える「和」の雰囲気を醸し出しています。