その音色だけではなく、粋な見た目を持つ「江戸風鈴」。江戸風鈴は、中国から渡来した風鈴を時代の流れとともに用途や形を変えてきました。中国では、竹林に下げて風の向きを確認したり、音色で物事の善し悪しを占うために使われていました。その後、風鐸(ふうたく)として日本に仏教と共に渡来しました。今でもお寺の四隅にかかっており、それらは厄除けとしての効能があるとされていました。平安、鎌倉時代には縁側に下げることで疫病神が屋敷の中に入るのを防ぐ為に使用されました。1700年代には、ガラス製のものが出始めるようになりました。当時は、原料であるガラスが貴重で値段が高く、とても庶民に広まるものではありませんでした。昭和に入ると次第にガラス製品が安くなると共に、江戸風鈴も一般市民にも広まるようになりました。今や江戸風鈴はガラス風鈴やビードロ風鈴などと呼ばれます。
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