熊谷染め作品集
明治・大正期には200軒を超える染め物工場がひしめいたという熊谷。荒川と利根川に挟まれた熊谷は、その豊かな伏流水の恵を受けて古くから染め物業が発展。江戸小紋を中心に反物づくりが栄えたと言われています。
「熊谷染め(捺染)」捺染(なっせん)とは
布地や製品等に糊で溶かした染料や顔料を印捺して模様を現す染色方法で、熊谷染めや江戸小紋が代表的です。
ハンカチを使って友禅の染色体験ができます。(熊谷捺染組合・熊谷市)精緻な染色技術を誇る熊谷染。木綿の集散地であった熊谷は荒川の伏流水が星川を中心に湧き出ていたため、染色業者が集まったといわれています。
熊谷染は精微な模様の小紋柄の型付けとともに、優雅な手描き友禅の技法を受け継いでいます。
熊谷市の着物染色工房のご紹介。熊谷染めの先駆者といわれる初代横田治三郎が明治20年におこした工房で屋号を「形治」という。多くの子弟を育成し熊谷染め発展の礎となった歴史があります。
熊谷捺染組合第48回捺染作品競技会。熊谷染の技術継承者による着物や帯、額絵などの作品が出展されました。入賞作品です。
「熊谷染め」の型紙を使ったサンドブラストのグラス(各務ガラス工房の作品)熊谷染めはガラス、金工などとのコラボにより新しい作品が登場しています。
伝統工芸「熊谷染」熊谷染は、奈良時代に山まゆ、麻などの植物の繊維を用いた織物が盛んになり、大陸文化の影響を受けて、これらの織物に染色を施すようになったのが始まりです。
江戸時代から始まったとされる「熊谷染」。素材は木綿から絹に変わり、大正初期には京友禅や江戸小紋の技が取り入れられました。